戦術的ピリオダイゼーション理論

タイトルである、『戦術的ピリオダイゼーション理論』
はご存じだろうか？

今までも指導する立場で大切な事は勉強である。
そこを疎かにすると選手、子供達に申し訳ないと言ってきた。
この理論、ポルト大学のビトール・フラデ教授が提唱したもので、
モウリーニョ監督が自身のコーチング理論に取り入れたことによって、
一躍注目を浴び始めている理論である。
理論の基本的な考え方は、「サッカーを常に全体像で把握する」、
「トレーニングでやっていることを試合でそのまま出す」というような、
とことん、 「試合＝トレーニング」に近付けるというもの。
つまり、練習のための練習はしない、ということだ。

正確には、戦術的ピリオダイゼーション理論の中には、
カオス、フラクタル、複雑系、線形、非線形など様々な数学理論が
応用されて理論ずけられていて、これだけを考えるとサッカーとほど遠く感じられるが、
要するに「サッカーはカオスであり、フラクタルであるサッカー」は、
全体と部分を切り離して考えることはできない。
サッカーの本質である状況判断や外的要素を欠いたトレーニングは非効率ということ。
テクニックを磨くだけの反復練習、
ボールを使わず体力の強化だけを目的としたフィジカルトレーニング
を極力避けようと試みている理論なのである。
例えばテクニック的なトレーニングとフィジカル的なトレーニングを別々に行っても、
「フィジカル的に厳しい状態で発揮するテクニック」にはならない。

世界的なビッグクラブ、ポルト、バルサ、チェルシーなどこの理論に基づいて
トレーニングメニューが構成されている。勿論その下部組織も同様である。
いかがでしょう、



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追記：
この、戦術的ピリオダイゼーション理論がサッカーの全てではありません。
私感で言わせて頂けるのなら、
モウリーニョの哲学とヴェンゲルの哲学が違うように
バルサとアーセナル
スペイン（ポルトガル）とフランス的な違いもあるのだろう。
戦術的ピリオダイゼーション理論とランス国立サッカー学院（INF）的理論の違いもあるのだろう。
だからまたサッカーは面白いのである。