凸凹の中から生まれるもの

先日、小川コーチと話しが出来る時間があった。
その中に、「凸凹の中から成長する」と聞き慣れない言葉があった。

私なりに解釈すると、
今の子供達は、平等の中で（凸凹ではなく平）生活している。
体育の時間であろうが、勉強であろうが、順位はつけない。
都留市内の中学校でも中間試験、期末試験でも順位は発表されない。
ここまで来ると、個人的見解から言わせてもらうと、
平等ではなく、上に頭が抜けている事や平均よりも下に位置していることを
明らかきすることがタブーになっているように思える。
出来る子も、出来ない子も同じ時間やり通せば頑張ったねと認めてしまう。
今の時勢、個人情報とか複雑な法律的な観点から避けてしまうのかも知れないが、
明らかに飛び抜けた子供が生まれない要因になってしまっている。

ことサッカーに話しを戻すと、
学校教育の様に指導してしまうと、飛び抜けた選手は生まれてこないと云うことになる。
先日の練習でもジュニア１年生とジュニアユースの選手が一緒にミニゲームをおこなっている。
（１年生はこの後、ランニングというペナルティーまで付き合うことになる）
選手によっては上のカテゴリーで練習している選手もいる。
凸凹をうまく作っているようにさえ感じてしまう。
良い選手を作る出すためだけではない、
勿論平均以下のレベルの選手もいる。
学校教育ではタブーな表現かも知れないが、この選手らをどこまで引き上げられるか？
技術レベルのクラス分けでトレーニングすると、選手に負担が無く、
無難に楽しいサッカーが出来るであろう。
平均レベル以下の選手もそれなりに満足したサッカーも出来るであろう。
しかし、恐らく潜んでいるであろう彼たちの力をそれでは引き出すことは出来ない。
子供の可能性を伸ばすこともトレーニングの重要課題である。
だからこそ凸凹の中で彼らの可能性を伸ばせる事が大切なのである、
どこまで楽しくサッカーが出来るか？
それも全て勝ち負けの明確なトレーニングからであったり、
悔しさからの涙であったり、すべて、凸凹の中から生まれるものだと思う。
いつも同じレベルで指導されていると、選手の発展はない。
同じレベルでの均一化されたメニューでは切瑳琢磨はない。

VALIEの練習では飛び級もあるし逆に降格もある。
上位学年に呼ばれる下級生もいれば、下のクラスに落とされる選手もいる。
中には自ら上でやりたいとアピールする選手もいる。
ここでの凸凹から色々なことを学ぶことが出来る。
サッカーだけではなく会話の中からも、
上級生の話し、サッカーだけではなく多くのことを学ぶことが出来る。
ジュニアの選手はジュニアユースの選手を憧れている。
その仕草まで良くみている選手もいる。
上級生も、下の選手の面倒をみたり必然的に優しさを身につけられる。

上手い選手が上のカテゴリーでトレーニング出来る、と言う単純な解釈ではない。
その選手の素養で判断し、選手一人一人をみて判断し、
ゴールデンエイジという短い期間を最も的確に育成させる。
これには凸凹の中から育てる必要が不可欠である。
凸凹、上手い下手、センスあるない、運動能力上下、判断力良い悪い、
これら全てを認めた上で選手を育てる必要があると思う。

以上が、私の考察です。