大会にて

先頃、ある大会へ参加した。
３６チームの参加ともなると運営も大変だろうが、その大会はすばらしくスムースに
大会が進められたのはスタッフのお陰と改めて感謝したい。

大会の多くはスポ少が多く静岡、神奈川からの参加がほとんどであった。
多くのチームは日頃から試合を多く積んでいるらしく、レフリーをしていても
選手のゲームに慣れているそのプレーには驚かされる。
パスをするときに身方選手の動きを見なくて良いのである。
ゲーム慣れしているためかこの位置でのパスの時はここにボールを蹴ると
身方選手が現れるという具合である。
勿論、ボールは早く動くし選手も早く動く。
アシスタントをしていてもラインの上げ下げ、裏へのボールが多く忙しいくらいであった。

VALIEのゲーム内容はともかく、これだけ早いサッカーをしていて
この子達は本当に上手くなっているのか？と疑問に残る。
私が理想としているテクニックとスピード（リズム）の変化のあるサッカーとはほど遠い。
強い＝上手い　ではない。
弱い＝下手　　でもない。
その試合で選手に何を求めるか、ポジションを変える中でチームがどう変わって行くか、
練習した事が試合の中で活かされているか、が大切なのだと思うが、

試合中、ボールに触ってプレーしている回数どのくらいだと思う？
これが３０回もいかないのだという。
しかもトップ選手が９０分プレーしての話しだ。
ジュニアの選手にこの少ない回数で結果を出せというのも可哀想だ。
しかるに試合中心のチームは、
結果を出すために上記の様なチーム戦術をし、より早くゴールを生むサッカーをするのだろう。
選手自身がプレーを判断するのではなく、一連のチーム戦術のコマにしか過ぎないような気がする。
つまり選手は与えられたポジションをそのポジションだけのキッチリとしたプレーを行い、
また、いかに早く次のポジションプレーヤーにボールを渡すかが良い選手となる。
ボールを持ちプレスが掛かると継の選手へボールを早く蹴る。
蹴って、蹴って、ゴールへ向かえ！！　である。

２日間でVALIEのゲームを含めて１２試合見たが、
各プレーのスピードが速いが、全体としてそのスピードが一定であり、
攻守の切り替えと云うより、ボールが前後するだけの見ている私もストレスが溜まった。
初日の夜もアーセナル戦を深夜見て心落ち着けた次第だ。
ゲームの中でもバックパスしてやり直そうとプレーしたチームはVALIEだけのように思える。
まだまだ技術不足で上記の様なサッカー選手をスルリと躱（かわ）すチームではないが、
将来、この試合中心のチームがボールに触れないくらい
スルリと躱すチームになる事を夢見る。
試合中心のチームが手も足も出ず、
あたふたと走り続けるそんな姿を見てみたいものである。